ランス10 その1

ついに発売されたランスシリーズの10作目。シリーズ通してのシナリオは今回で区切りとなるみたいなので、結構楽しみにしていた。

 

 

例によってエンディングが複数あるようで、現在3周目。セーブ・ロードを使ってエンディングの実績ポイントは6個かな。

 

 

 

・素晴らしいバランス調整(1周目)

今回は最近よくあるカードゲーム的、スマホ・ブラウザゲー的な感覚でキャラクターを集め、戦闘で使用していく。

また戦闘システムもハースストーンに似てるとまでは言わないけど、コスト管理をして最善手を打つようなゲーム性になっている。

公式でもパーティ構成を「デッキ」という表現をしているので今回はカードゲームみたいな感覚だね。

 

1周目のプレイをした感想としては、しっかりテストプレイされていて面白いと思えるバランスに調整されていると感じた。

 

進行ターンに合わせて敵の強さが上がっていくシステムなんだけど、どのターンでどのクエストに行ってもしっかりちょうどいい難易度に仕上がっている。

かなり厳しいと思えるボス戦でも何度も全滅・やり直しをして試行錯誤していくうちに大抵はクリアできるようになっていて、そこがすごく楽しい。

 

唯一「絶対無理だ」と思ったのはスチールホラー世界の戦車だね。あそこは結構粘ったけど、1周目ではダメそうだったのでターンごとやり直して進行ルートを変えた。

 

残念ながら2周目以降はあまりその良バランスを体験することは難しい。後述の周回がかったるいことと、真エンドを見ることが1番の目的になるので作業的なプレイになる。

 

・周回要素

今回は実績ポイントが付くエンディングを消化しつつ、周回を有利にしながらルートを探して真エンドに向かうことになる。真エンドがあるかは知らないけど、まああるでしょう。

 

今回は周回するたびに仲間は集め直し、キャラ育成度もリセットされる。

ここが1番賛否ある部分だろうね。

 

個人的にもちょっとダルいかなーと思う。

戦国ランスと似た周回システムなんだけど、今回は戦国と違って一期一会のゲーム性じゃないから「ほぼやり直し」は相性が悪いんだよね。

 

例えば戦国だと「前周回ではタクガが毛利に滅ぼされたけど、今回は早めに毛利に攻め込んでタクガのシナリオを見てみよう」みたいな選択ができて、それに伴って味方の構成が変わりプレイ内容も大きく変化する。能動的に遊べるので周回が苦にならなかったんだね。

 

10はどのターンにどの魔人を倒してもあまり途中のシナリオが変わるわけでは無いしので、基本的にずっと同じことをやらされることになるわけだ。

 

また今回はステータスの仕様が周回と相性が悪くて、体力・攻撃力=リーダーの数字を5倍+獲得したキャラクターの総和 なのでとりあえずたくさんトレジャーを獲得したほうが有利になるんだよね。

2周目以降は初期レベルを10まで上げられるので基本的に戦闘で困ることは無いんだけど、

 

未クリアのルートを見つけ攻略したい

→もしかしたらそこそこ最善のプレイをしないとルート終盤のボスで詰まるかもしれない

→時間かけてるのに、今回の周回が無駄になるのは絶対嫌だ

→道中も初キルを心がけて宝箱をたくさん入手しといたほうがいいな

→と、手間をかけて進んだけど新しいエンディング見つからなかった…やりなおしだ…

→周回めんどくさい

 

という構図が出来てしまうんだね。

 

 

ただ獲得キャラクターと育成度を完全に持ち越せたらサクサク進みすぎて、あっという間に消費されるしゲーム性も崩壊してしまうので微妙ではあるんだよね。

それでも食券関連とか、ダブりのボーナスとか、なにかしらは引き継いでも良かったんじゃないかなあと思う。

あるいは周回問わずプレイを通して新規カードを獲得したら、部隊にかかるパーセント(物理倍率や、宝箱出現率など)が0.1%上がるボーナスが永続する、とかね。

 

なにかしらやり直しに対するモチベーションとなる機能は欲しいところ。

 

アリスソフトはユーザーの要望をうまく反映してくれるので何らかのテコ入れはされるかもしれないんだけど、多分自分がプレイをしているうちは間に合わないのでルート分岐条件はネタバレしちゃおうと思う。

2~3時間かけてそれが意味なし、となるのはさすがにキツい。

 

 

ということで周回に関してのゲーム性としては欠陥はあるんだけど、クエスト無印や9に比べると圧倒的に印象は良い。なにより初回プレイが面白いってのは重要だね。