経過

自分はファンというわけでもないし、特に要チェックしていないんだけど、Suchmosって色々考えるのに適したバンドだなと思う。

 

 

Suchmosは2016年初頭に「STAY TUNE」で圧倒的な支持を得て、ある程度若くてほんの少しアンテナが立ってる人なら誰でも知ってるというレベルまで一気に行った。

あの曲は本当に凄いと思う。あれを超える曲は絶対無理だろうね。フラワーカンパニーズの「深夜高速」みたいなもんだ。

 

STAY TUNEからパッと得られる情報も印象が良くて、「バンド名はサッチモからきてるんだろうな、曲はジャミロクワイを代表とするアシッドジャズ調で欧州っぽい。最後のほうの展開はアメリカ側のロックも下地になっていることをアピールしているし、スクラッチやドラムの印象からヒップヒップも入ってる。大衆から生まれた音楽をベースとしたストリートな奴らだ。」的なことが分かる。

 

ビジュアルも上手い出し方をしていて、ファッションと音楽を兼ね備えることで、カルチャーという部分に食い込んだ、大げさに言うと「時代の象徴」になり得る。あくまで日本のストリートレベルだけど。

さっきフラカンで例えたけど、どちらかというとスチャダラパー小沢健二の「今夜はブギー・バック」みたいな感じだね。

 

 

ただ2017年中の活動内容があまり良くなくて、流行り廃りが早い層からは既に過去の人となっている印象がある。

 

 

2017年初頭にアルバムのリリースはあったんだけど、収録されていたSTAY~以外の楽曲のクオリティがそうでもなかったこともあり、「STAY TUNE」に紐付いたものとして捉えられている感覚で、印象が無いんだよね。

結果的に「1年間音沙汰が無い」という感覚に近いものになっていた。

 

要は次に続く楽曲が無かったことと、ライブ活動とメディア露出を抑えたことでリスナーの視界からボヤけちゃったんだね。

2017年はソニーの傘下に入ったりして動き自体は結構大きいんだけど、熱心にチェックしていない層からは「いつまでもSTAY TUNEしか印象が無い、ライブをしないバンド」という風に映るようになった。

 

特にメディアへの露出は「アーティストの格」的なもののプロデュースとして難しい部分だよね。

メディアにガンガン出せばブランド価値が下がるので安易な打ち方は出来ない。

 

そこでキモはライブになるんだけど、直に見てもいない自分の感覚でモノを言うと、おそらくクオリティが低いからあまり出られないんだと思う。

「米津玄師」や「RADWIMPS」や「ぼくのりりっくのぼうよみ」みたいなね。生で良さが伝えられない、あるいは音源とのギャップが大きくて失望を買う可能性があるということである。

ただ米津玄師やRADWIMPSらとはターゲット層が違うし、彼らはメディア露出側、タイアップアーティストとして収まるので特に問題は無い。

 

Suchmosは明らかに「若者の憧れ」という存在として捉えられるので、ライブもかっこよくなきゃいけないのである。

もっと言えば男性ファンが付くバンドであるということ。「1回好きと決めたら活動の中身を伴わず好き」というジャニオタのようなファンは付かない。

しくじると「あ、そんな感じ?」と言ってサーっと引いていく。そんな場所にいるわけだね。ライブのリスクが非常に高い。

 

ただ今は音源だけでレコード会社・事務所・本人が食っていける時代では無いので、音楽一本でやるならアイドルだろうと駆け出しバンドだろうと、とにかく現場に出る時代である。

それをしないと取り残されちゃうんだね。よほど大衆の目や耳に入るアクションが続けて起こさない限り。

ただSuchmosのようなコンセプトのバンドはそれを良しとしないので、結論としてはライブ出来なきゃダメだよ、という話である。

当然本人やソニー側もそんなことは分かってるので、きっと2017年は熱心に練習する時期だったんだろう。ちょっと事前準備が足りなかったので絶好の機会(2017年)は逃しちゃったけど、2018年は頑張れるといいね。

 

 

なんてことを考えていた。要はヒマな土曜日を過ごしていたということだ。日曜と祝日の月曜は仕事なんだけどね。

 

 

で、そんなことを書いてYoutubeでふと「今夜はブギー・バック」と検索したらあまりにもピッタリな動画があってびっくりした。

 

www.youtube.com

ファッションは疎いのでよく分からないけど、音楽の移り変わりが分かって良い動画だね!

最後にまさにSuchmosが↑で書いたような存在で出ている。

もしBEAMSの創業があと2年遅かったらとしたら、現代の代表として誰が出ていたんだろう。

 

しかし森高千里の存在感すごいね。最強のポップアイコンだ。