程度の差と

人間仮免中という傑作漫画があるんだけど、引っ越し作業中についうっかり目についてしまい、久しぶりに読んでしまった。

 

色んな意味で「刺さる」漫画で、読むと頭の中にひどく残留する感覚がある。読んだ瞬間から次の日にかけてかなり影響が出るので、初めて読む人は注意したほうが良い。

精神的に何か疾患がある人や、響きやすい人は割りと本気で読むのを避けたほうが良い漫画だと思う。必ず頭の中に何かを残していく漫画である。

 

この漫画の素晴らしいところは、あれだけ壮絶な経験をしていながら、最終的に「生きているだけでサイコーだ」と締めているところだろう。

 

ただしそこに至るまでの経緯を読者は知っているので、その「サイコー」と思っているその時の作者の「状態」は一体どうなっているのか?・・・とどうしても考えてしまうのだ。

どちらにも振れてしまう、次の瞬間には自分の喉を掻っ切るか、歩道橋からダイブしているかもしれない。そんな危うさを漂わせながらの大団円。感動の涙と同時に、背筋の寒さを覚えるという衝撃を味わえる。

 

精神的な病は誰もが要素としては持っているような気がする。もちろん耐性等には個人差があるので、極めてかかりにくい人と、かかりやすい人がいると思うけど。

 

 

ということをゴチャゴチャ考えているうちに、引っ越し日がすぐそこまで来ている。このままだと掃除が終わらず退去が出来ない・・・まいったな